変身ヒーロー物、変身ヒロイン物のブログ

変身ヒーロー物、変身ヒロイン物の感想を書いていきたいと思います。特撮、アニメ、漫画等。

ファイヤーマン 第9話 「深海からの挑戦」

ファイヤーマン 第9話 「深海からの挑戦」

南太平洋のガロン環礁付近の海底火山が爆発し、その報告を受けたシーマリン号が現場へ向けて出撃する場面から開始。
赤、黒、黄の絵の具に見える物で海底火山が表現されているが、なぜこの色なのだろう?
シーマリン内。突如揺れるシーマリン号で、海野隊長が水中カメラの映像を岬に指示。カメラを「キャメラ」と言っている海野隊長だが、こだわりだろうか?
水中で岩が崩れる映像が映し出される。その後、深海にある切断されたケーブルが映し出され、海野隊長から今回の任務がケーブルの修理である事が伝えられる。海野隊長の指示で、シーマリンのマジックハンドでケーブルの両端を掴み引っ張っていく事に。
マジックハンドが伸ばされ、「水中キャメラBスタンバイ」と岬に指示する海野隊長。
切断されたケーブルの両端を、マジックハンドが掴む。
だが、突如ケーブル付近に落石が発生し、シーマリン号も巻き込まれる。
一時パニックになるシーマリン内だが、揺れがおさまった後、ケーブルを掴んだシーマリン号が海上へ浮上。
命懸けの任務を終えて笑い合っていた面々だが、100キロ離れた場所のケーブルが通信不能との情報が。調査に向かう事に。

 

調査先のケーブルは食い散らかされたように、ボロボロになっていた。
さらに進むと、骨が剥き出しになった状態の怪獣が死んでいる。
海野隊長いわく、ジュラ紀の「ロドグロス」という怪獣らしい。海底火山の衝撃で深海から現れたと推測する岬。
鋭い牙で食い千切られたような傷がある事から、他にも怪獣がいるのではという話に。付近を捜索するシーマリン号。
前進するシーマリン号の先には、別の怪獣を襲う「ネロギラス」というジュラ紀の肉食剣竜が。
千葉隊員に攻撃準備を指示する海野隊長。
千葉隊員がシーマリンから攻撃を加えるが効果は無く、逆にステゴラスの死体を投げつけられる事に。損傷したシーマリン号は推進装置がやられ、浮上を余儀なくされる。
浮上したシーマリン号だが、海野隊長はそこで爆雷投下を指示。それで倒せればよし、と思ったのだろうか?

 

SAF本部。自動カメラが写したネロギラスの写真を手に、岬の経歴を思い出す海野隊長。
地質学考古学研究所の田所博士の元で働いていたという岬の経歴。確かに第1話で言及されているが、言及されていた事自体忘れていた……。
田所博士にネロギラスの生態を詳しく聞いてきてほしいと岬に頼む海野隊長。
第1話でのみ語られていた人が、ここまで来て登場する事になるとは。

 

田所博士と再会した岬は、その恩師と握手をしていた。
どうやら、岬の事を試していたらしい。
田所博士の口から、岬が親も兄弟もいない孤児である事と、田所博士が岬を引き受けた経緯が語られる。
今まで詳しい経歴が分からなかった岬だが、田所博士は岬にとっては恩師であると同時に「父親」なのだな……。
岬は孤児らしいが、故郷である地底世界にも親兄弟がいないのか? そもそも、岬が田所博士と出会い、彼の元で働くようになったのはいくつの時なのか? 少し事情が明らかになったが、やはり謎の多い主人公である岬大介/ミサキー。
田所博士を演じる平田昭彦さんは、「ウルトラマン」で岩本博士役を演じている。
そんな親子のような関係らしい岬に、最後の仕事に向かう事を伝える田所博士。
その後、持ってきたネロギラスの写真を見せるよう岬に言う田所博士だが、これが2人の最後の会話となってしまう……。

 

マリンゴンで海上を飛行する岬と千葉隊員。
岬の口からネロギラスが蛋白源を摂るために、他の生物を手当たり次第襲う事が語られる。
飛行するマリンゴンから岬が何かに気づく。
突如海の一部が血に染まるが、絵の具のような感じで少々不自然。
血に染まった海に接近するマリンゴン。
海の中では「帰ってきたウルトラマン」に登場するグドンの別個体が、ネロギラスに襲われていた。ウルトラマンエースの2代目ムルチと同じように表皮を剝がされているが、ムルチの時に比べてなぜか生々しく見える……。
勝ち誇るネロギラスの映像で前半パート終了。

 

海上に浮上するグドンの死体と、それを報告するマリンゴン内の岬。
SAF基地内。地図上にバツ印を書き、それを線で結ぶ海野隊長が、クジラの死骸情報を元にネロギラスが日本海溝に潜入した事を確信する。
水島隊員が言うには、ネロギラスには超音波のような物を発する器官があるらしい。
シーマリン号の接近を感知して、逃走してしまうのだとか。
岬がこんなに狂暴でずる賢い奴ははじめてと言っているが、この段階で捕食された怪獣の数を考えても「ファイヤーマン」でトップクラスの強敵である事は間違いない。
そこに響く緊急指令。
三陸沖において日本海溝の地質調査のために潜行していた、海洋大学のSR号が連絡を絶ったという連絡が!!
SR号には田所博士も乗船しているという情報に、動揺する岬。

 

シーマリン号内。真っ暗の背景の中、田所博士の言葉を思い出す岬。
水島隊員がSR号の最大潜水深度や乗員の数、現場付近が嵐で救助船の到着が遅れる事を海野隊長に報告。
海野隊長が5000mまでの潜行を指示。
千葉隊員が潜水震度を報告し続ける中進み続け、海底にネロギラスを発見する。
水中ミサイルを発射しネロギラスが逃げた先には、無残な姿にされたSR号が!!
SR号を目にした時の岬の表情が、痛々しくて印象的。
海野隊長が乗員生存の可能性が全く無い事を口にした後、感情を抑えきれなくなった岬がメンバーの後ろで悲痛な叫びを上げる。
岬と田所博士の関係性を知る海野隊長が、田所博士が最後まで科学者として立派に戦った事を伝えてなだめる。
だが岬は聞く耳を持たず、「この手で奴を、ネロギラスを殺してやる!!」と発言。
ヒーローとしては間違っているのかもしれないが、情にあふれた人物だという事が伝わってきて個人的には嫌いではない。
その後、その場から離れようとした岬を引き戻し、落ち着くよう話す海野隊長。
悲痛な表情で食い下がる岬に、海野隊長は昨日田所博士からレポートが届いた事、そのレポートの中に岬宛の親書が入っていた事を伝える。
わずかに冷静さを取り戻した岬に読んでみるよう伝えた後、SR号の引き上げを指示する海野隊長。
シーマリン号内で田所博士からの親書を読み始める岬。
科学者としての使命感や覚悟、岬に対する信頼が伝わってくる文面……。
親書の文面は一部しか読み上げられていないが、よく見ると「私にとって一番大切な人」「僕の息子」という内容がある。
それだけ強い親子のような情で結ばれていたのかと思うと、岬にとってはどれだけ辛い出来事だったのか……。
場面は変わり、海岸でネロギラス打倒を田所博士に誓う岬。

 

SAF基地。岬が他のメンバーを前に、シーマリン号の自動録音装置が捉えたネロギラスの鳴き声を流している。
田所博士のレポートによると、ネロギラスは5,6頭の集団で海辺で暮らしていたようだが、食べ物が無くなれば平気で共食いをしていたのだとか。
ネロギラスの声を水中に流して、ネロギラスを深海から誘い出すつもりらしい。

 

シーマリン号の水中スピーカーから流れる声に、ネロギラス自身も反応。
偽装された巨大スピーカーとミサイル部隊が配置された浜辺に、ネロギラスを誘導する事に。
誘導先の浜辺にマリンカーで到着する海野、マリちゃん、岬。
海野隊長の指示で地雷原が爆破され、ミサイル攻撃も開始。
様子を見てくると言い、その場を離れる岬。
千葉、水島が搭乗するマリンゴンも攻撃を加えるが、効果無し。
逆に、ネロギラスの口から放たれた赤い液体で撃墜されてしまう。
場面は変わり、一対一の勝負を宣言してファイヤーマンに変身する岬。
格闘が続くが、一瞬の隙をつかれネロギラスの赤い液体を浴びてしまうファイヤーマン。
尻尾攻撃や噛み付き攻撃で、一度はダウンしまう。
海野隊長やマリちゃんにネロギラスが迫る中、うつ伏せの状態で拳を握り、田所博士との思い出を思い返すファイヤーマン。
息を吹き返したファイヤーマンが「マグマビーム」(エメリウム光線のようなポーズ)で尻尾を焼き切り、とどめのファイヤーフラッシュを放つ。
数々の怪獣を惨殺してきた殺し屋怪獣は、因果応報のごとくばらばらに粉砕。消滅する。

 

戦いの後、夕陽の海岸で一人佇む岬。
仇を討ったところで、もう田所博士は戻ってはこない……。
ナレーションからSAFの義務、そして激励が流れて第9話終了。

 

感想
個人的にファイヤーマンの中でも1位、2位を争う程好きな回。孤児である岬と父親のような存在である田所博士の絆、ヒーローにはあるまじき復讐心が描かれたかなりの良作だと思う。岬はウルトラマンのハヤタ隊員と同じく内面描写が少ないので、復讐心を描く事で情に溢れた男だと分かり好感度が上がった。最後のナレーションもあって、ヒーローとしての責任と地底人ミサキーの想い両方が描かれていて作品としての好感度も高い。

ファイヤーマン 第8話 「恐怖のミクロ怪獣」

ファイヤーマン 第8話 「恐怖のミクロ怪獣」
広大な団地、その中を歩く2人の主婦が和やかに談笑している場面からスタート。
そこに謎の悲鳴が響き渡り、「中村さんの声だわ」と悲鳴の主に気づき、中村さんの部屋へ向かう2人。
主婦2人が中村さんの部屋に向かい、扉を叩くが応答無し。2人が扉を開けると、そこには無表情の中村さんが!! この時の中村さん、顔がライトか何かで下から照らされているような感じになっており、若干怖い……。扉を開けた先にそんな人がいたら、そりゃ怖いよ。
怯える主婦2人の1人が指差す先には、階段から降りてくる明らかに異常状態の人々!!
主婦2人は助けを求め、逃げ出す。

 

場面が変わり、小学校帰りらしいランドセルを背負った少年が団地を走っているが、マンションからは異常状態の人々が歩いてくる。
怯える少年をよそに、目の焦点も合っていない人々はそのまま少年を通り過ぎていく。
すぐに少年はマンションの自室に帰宅。扉を閉め、部屋に入った少年が見た物は、様々な色の光の中で蠢く等身大の怪獣!! 帰ってきたウルトラマンに登場した「ツインテール」に似ているが、それもそのはずでデザイナーさんが一緒らしい。
そのショックから口を開け、目は虚ろになる少年。先程の中村さんほどではないが、若干見せ方が怖い。

 

事件の起こった団地、その一室を調査に訪れる岬。
ナレーションいわく、「東京郊外のみどり団地で、十数人の人達が精神錯乱状態に陥った」との事。精神錯乱状態だったのか。
その部屋の隅から、謎のガスが出ている。そのガスに近づき鼻元を押さえ、精神錯乱性の液体ガスとなぜか即座に見破る岬。
岬がマリンカーに戻ろうとすると、先程の少年がふらつきながらマンションから出てくる。仰向けに倒れる少年を、岬が抱き起こす。必死に声をかける岬、少年の顔が映し出されると同時に響くガラスが砕け散るような音。

 

SAF基地内。隊員達が子供達の間で飼うのが流行っているという、「カプセルモンス」の入った水槽を前にその話をしている。
プランクトンのような物らしい。なぜか一匹だけ大きな個体が入っているが、普通は2センチくらいの大きさだとか。
その大きな個体を海野隊長は別の個体を食べて大きくなった、マリちゃんは別の品種ではと疑っているが……。
その異常な大きさの個体を、海野隊長の友達の小学校教師が調べてほしいと持ち込んできたのだとか。

 

その頃岬は、病院のベッドで眠る少年タカシを前に、少年の母親と話していた。
タカシ少年の父親は3年前病気で死んでしまい、母親が働きに出ている家庭らしい。
うなされるタカシ少年に母親が声をかけると、少年は「水」と一言。
岬がコップに水を入れ、タカシ少年に飲ませてあげる。
母親が一体どうしたのか、何があったのか問うたびに、ガラスの割れる音が響き、タカシ少年は顔を背ける。

 

海野隊長に先程の出来事を報告する岬。
診察の結果は異常無しだったようだが、何か精神的ショックを受けている状態らしい。
タカシ少年が団地で起こった異変の真相を知っているのではという話になり、岬が調査を希望して海野隊長も許可。

 

病院からタカシ少年の母親が駆けてきて、岬にタカシ少年がいなくなった事を伝える。
手分けして探そうとした時、タカシ少年の友人らしい「すみれちゃん」登場。
どうやら、タカシ少年のお見舞いに来てくれたらしい。
岬と母親がタカシ少年失踪の話をしていると、すみれちゃんが「お家へ帰ったんじゃないの?」「クマゴローの事が心配になったのよ」と進言。タカシ少年の飼っているカプセルモンスのペットネームが「クマゴロー」との事。
タカシ少年はクマゴローを弟のように可愛がっていたらしい。

 

すみれちゃんの言った通り、タカシ少年は家におり、机に座り空の水槽を眺めていた。
岬が母親が心配している事を伝え、すみれちゃんがクマゴローがいない事を指摘すると、「知るもんか!!」と叫び部屋を飛び出すタカシ少年。
病院のベッドに戻るタカシ少年の元に、すみれちゃんがお見舞いに来る。
自分のカプセルモンスをあげると言う割と優しいすみれちゃんを前に、泣きそうな顔になった後カプセルモンスの水槽をたたき割るタカシ少年。
当然怒る母親を前に、タカシ少年は再度ガラスの砕ける音と共に顔を背けて無表情。
一連のやり取りを見ていた岬は、タカシ少年が何か悩んでいる事を確信。

 

場面が変わり、のどかな音楽の中で自然の風景画を描く女学生2人。
その2人の目前の大地が突如陥没し、団地で現れた怪獣が巨大化して登場。
逃走する2人の女学生と、触手の間から毒ガスを噴射するクマゴラスで前半パート終了。

 

クマゴラスの現れた現場に調査に赴くSAF。
女学生が怪獣の形がカプセルモンスに似ていた事を証言。
調査の結果、みどり団地に現れた怪物と同じ物である事が判明。

 

SAF基地では、カプセルモンスが巨大化したという仮説を笑いあっていたが、岬はタカシ少年の事を考えていた。
再度岬は、病院にいるタカシ少年の元を訪れていた。
根気強く、可愛がっていたカプセルモンスを嫌いになった理由を尋ねる岬。
なぜそんな事を聞くのか問うタカシ少年に、岬はカプセルモンスのような怪獣が出た事を話す。
その怪獣が放つガスの危険性を真剣に話す岬に、相手が子供でも軽んじない実直さと厳しさを感じる……。
突如ベッドを跳ね起きるタカシ少年。止める岬に、タカシ少年はクマゴローを探しに行くと叫ぶ。
タカシ少年は、怪物は自分の飼っていたクマゴローが大きくなった姿である事、巨大化したクマゴローが団地の人達を困らせた事で怖くて何も言えなかった、これがタカシ少年が隠していた事だったのだ。

 

タカシ少年はカプセルモンスの生命力を試そうと、2匹のカプセルモンスを池の中に1週間入れていたらしい。
その結果、2匹共とても大きくなっていた。タカシ少年はそのカプセルモンスを先生に見せたが、先生も巨大化した理由がわからなかったのでSAFに持ち込まれたようだ。
岬の提案で池の水質検査をする事に。
千葉隊員はその池の水が魔法の水だと考えているのかと笑っていたが、岬としてはその池の水でカプセルモンスが巨大化しない事を証明したかったらしい。
タカシ少年の事を心配してだろうが、優しいな岬は。

 

水質検査の結果、池の水には多量のシグマ100放射線が検出された。
一月程前、メーカーから原子力センターに運ばれる放射線照射装置が盗まれる事件があった→犯人はすぐ捕まり、放射線照射装置が捨ててある場所もわかって回収された→その犯人が装置を捨てた場所が、あの池だった→タカシ少年がカプセルモンスを池に入れた時、池の底には放射能の詰まった装置が沈んでいた→その時、カプセルモンスはもろに放射線をたっぷり浴びた→団地に現れた怪物はその放射能で突然変異したカプセルモンス?という流れになる。
海野隊長いわく、カプセルモンスは卵の中で何世紀も生き続けるほどの生命力があるとか。
水島隊員がシグマ光線をカプセルモンスにあててみる事を提案する。
「生命の謎に、アタックするのさ」
水島隊員が放った上記の台詞、はっきり言って嫌な予感しかしない……。
だが、その場では何も起こらず、怪物はカプセルモンスではないという結論に。
これでタカシ君も安心して帰れるとマリちゃん。岬も嬉しそうだ。

 

タカシ少年が帰宅すると、机の上にすみれちゃんがくれたというカプセルモンスが。
お母さんが仕事で遅くなっても寂しくないと言うタカシ少年。
マリンカーに戻ろうとする岬と、すみれちゃんにお礼を言うタカシ少年の元へ、突如通信が。
応答する岬に、団地の近くで巨大なカプセルモンスが出現した事を伝える水島隊員の必死の声!!
海野隊長、千葉隊員、マリちゃんが出撃した事を伝え、岬も急行する事を水島隊員に伝えるが、通信機からは水島隊員の悲鳴が響く!!

 

はしごを上る水島隊員に白い毒ガスが浴びせられる。
マリンカーで急行した岬。彼の目に入ったのは、等身大サイズの例の怪物。
火炎弾銃を手にした岬が怪物を倒すが、水島隊員は目をやられていた。
精神錯乱性のガスだったはずだが、相手の視力を奪うガスに変わっている。それとも、精神錯乱以外で直接浴びると視力を奪う効果もあったのか? ガスを受けた水島隊員は精神錯乱状態になっていなかったし、やはりそんな効果を持つガスではファイヤーマンでも勝ち目が無いからだろうか? わからない。

 

一方、更に巨大化して怪獣化したクマゴローと海野隊長達が戦っていた。
そこに岬の乗るマリンゴンが急行する。
怪獣を攻撃する岬だが、マリンゴン内の岬も毒ガスで目をやられてしまう。
海野隊長が脱出を指示するが、マリンゴンは怪獣と衝突し墜落。
マリンゴン内で気絶している岬を、再度ナレーションが激励する。
視力を失いながらもファイヤーマンに変身する岬だが、変身後のファイヤーマンも赤い目が白く濁ってしまっていた。
手探りで周囲を探るファイヤーマンだが、地味にファイヤーマンの姿で岬の声が発せられるのは初めて。心の声ではあるし、そもそもファイヤーマンと岬に一体感が無いのだが……。
毒ガスに苦しみながらも戦うファイヤーマンだが、キックやパンチも全く当たらない。
途中で怪獣の瞬間移動能力を用いて隙をついた噛みつき攻撃、触手の締めつけ攻撃に苦しめられるが、何とか脱し「手裏剣ファイヤー」というアンダースローで放つ火球で怪獣の目を焼き払う。
怪獣の目にピンポイントで命中させる事が出来たのが、かなり不思議。
その後、怪獣を投げ飛ばしファイヤーフラッシュでとどめをさすファイヤーマン。

 

丘の上でクマゴローに対する悲しみを叫ぶタカシ少年。
「クマゴローの馬鹿野郎!!」は少々八つ当たりの気もするが。
岬が今回のような悲劇を繰り返さない事を約束し、すみれちゃんに貰ったカプセルモンスを大切にするように諭す。
振り返ったタカシ少年が「うん!!」と返し、岬も頷く。
丘を下るタカシ少年と岬で第8話終了。

 

感想
真実を隠してしまったタカシ少年にも問題はあると思うが、大人のした事でこのような事態にまで発展してしまった事は可哀想にも思う。今回中々ホラーな描写が多かったように思うが、身近にいたペットが原因で引き起こされた事件だと思うと世界観が若干怖い。子供相手でも真剣に接して、厳しくも真っすぐに怪獣の危険性を話していた岬が好印象だった。今の時代に合うかはわからないが、実直な主人公はやはり見ていて気持ちがいい。精神錯乱、視力低下と中々強力な力を持つ怪獣だったが、尺の都合で簡単に倒されてしまったようにも見える。やりようによっては、かなりの強敵にもなったと思うだけにそこは残念だった。

ファイヤーマン 第7話 「恐怖の宇宙細菌」

ファイヤーマン 第7話 「恐怖の宇宙細菌」
宇宙を進む人工衛星が、一見火花が降り注いでいるだけのように見える流星群の中を進む場面からスタート。
宇宙開発センターがジャコビル流星群を観測するために、人工衛星G2を打ち上げ、大気圏上層部において流星群の観測に成功したのだという。地球に再突入して洋上に無事着水した人工衛星G2は、直ちにシーマリン号に回収され観測結果の分析が開始されることに。その頃、1人の生物科学者がジュネーヴの国際学会から帰国した。

 

SAF基地では小宮博士と松本洋子という、同じ分野の学者が顔を合わせていた。
だが、高等菌類(キノコ)の研究家である小宮博士は、基地に呼ばれた理由を聞いていなかった。
小宮博士に顕微鏡を覗いてみるよう促す海野隊長。
そこには、回収した流星観測衛星の表面から発見された菌糸状生物が!!
宇宙から来た生物というわけだ。
SAFは、ジャコビル流星群から人工衛星に移植したと考えているらしい。
この生物の生態を早急に、そして秘密裏に調査したいと言う海野隊長。
なぜ秘密裏なのか問う小宮博士に、中々痛ましいスライド写真を見せる水島隊員。
1970年、ある場所に落下した隕石に付着していた菌糸生物のために数十人が倒れた事実があるのだとか。ちなみに、極秘事項らしい。この時は、適切な処置で被害を最小限に出来たのだという。
SAFとしては調査をしつつも、このような惨事は必ず防ぎたいという事か。
その惨事以来、いかなる宇宙生物を地球には持ち込めないらしい。既に衛星は殺菌済みで、生きているのは顕微鏡の生物だけのようだ。
今回研究者2人が呼ばれたのは、3日間この宇宙生物の研究をしてほしかったからという事らしい。その後、殺菌する予定のようだ。

 

その夜から、宇宙生物の研究に取り掛かる小宮博士と松本洋子助手。
沢山のビーカーや試験管が並んでいるのを見ると、やはりSAFは科学者集団というのが分かる。
何を栄養源にしているのかを気にしている松本助手だが、岬との会話の中で菌糸の入ったシャーレを落としてしまう。
手袋をはめた岬が破片を集め、小宮博士が菌糸の完全殺菌を指示するが……。
そこで小宮博士が部屋の温度が落ちてきている事に気づく。
ボイラー係が寝ているのではという事で、殺菌が不完全なままボイラー室に行ってしまう岬。
ボイラー室のおじさんに声をかけ立ち去る岬だが、ボイラー室には怪しい影が……。

 

数時間後、うとうとしている岬に部屋の温度が下がっている事を伝える松本助手。
岬がボイラー室のおじさんがまた寝ていると思い様子を見に行くと、そこには痙攣して横たわるおじさんの姿が!!
キノコ、キノコと口にするおじさんの言葉に、岬が周囲を見回すと重油を吸った菌糸がキノコ状に!!
そこでようやくシャーレを落とした際に、自分の体に菌糸が付着してボイラー室に持ち込んでしまった事に気づく。
成長してキノコ状になった菌糸を見て、宇宙生物重油を栄養源にしている事も確信するが、今回の岬は科学者としては不注意だったと言わざるを得ない。
幸い、おじさんが死ななかったのは良かったが。

 

すぐに自分の研究所に宇宙生物を移そうと提案する小宮博士と、海野隊長が来るまで待つよう止める岬。
その後、海野隊長と水島隊員、千葉隊員がSAFレーザーガンでボイラー室のキノコ状になった宇宙生物を消滅させる。
レーザーガンで撃ったくらいで消滅させられる物なのか……。殺菌しなくていいのか。
小宮博士の見解では、宇宙生物は石油そのものを栄養源にしているのではないかとの事。
海野隊長が消滅させた事を小宮博士に報告した後、海野隊長に「SAFの隊員として責任を果たしたとは言えない」と糾弾される岬。確かに、責任の重さを考えたら当然ではある。
宇宙生物が人間に害を与える事が分かった以上、実験を中止し、菌糸を全て殺菌する事に。
SAFメンバーが引き上げた後、小宮博士に実験の継続を宣言する松本助手。密かに彼女は、別の場所に菌糸の一部をとっていたのだ!!

 

夜、キノコ状になった宇宙生物の実験を再開する2人。
水槽のような物に宇宙生物を入れて実験しているが、もう少し厳重な管理をした方がいい気も……。仮にも未知の生物なのに。
石油を吸い上げる能力を持っている、傘が波打っていて運動器官がある、傘の中に石油を蓄えている、自分の力で石油のある場所を見つける能力があるなど、次々その特性を暴いていく2人。
交代で休む事にした2人は、小宮博士が先に休む事に。
デスク作業をしている松本助手に、水槽を抜け出し忍び寄る宇宙生物!!
結果、松本助手は宇宙生物が放った光線で殺されてしまう。
松本助手の悲鳴を聞き、目を覚ます小宮博士で前半パート終了。

 

現場に戻り、松本助手が死んでいる事に気づく小宮博士。
このままでは実験は中止だと、その危険性や人命より実験を優先する心が怖い……。
宇宙生物を持ち出し、小宮博士は逃走してしまう。
その後、研究所にSAFが駆けつけるが、松本助手の実験データで宇宙生物がポリドーム液に弱いのではという記述を発見。

 

その頃、逃走中の小宮博士。
「殺す事はないんだ」とつぶやき車を運転していたが、対向車を前にハンドル操作を誤り、道端から車を回転させながら落下。
やった事の危険性に反して、最期が呆気ない……。
事故現場に岬と千葉隊員が駆けつけるが、車にはガソリンもエンジンオイルも残されていなかった。

 

車から逃走した宇宙生物は石油コンビナートを襲撃していた。
巨大化した宇宙生物、キノクラゲスは光線で石油コンビナートを破壊。
海野隊長がマリンゴンの出動を命令する。
洋上に向かうキノクラゲスを発見した千葉隊員が、シーマリン号の出動を要請。
SAF基地では海野隊長が松本助手の残したポリドーム液の効果を水島隊員に確認。キノコ状になった宇宙生物に通用するかはわからないが、一応持っていく事に。

 

一方、キノクラゲスは次に石油タンカーを襲撃。
タンカーの乗員を救出してから、総攻撃を仕掛ける事に。
水島隊員の提案で、レーザー光線が効かなかったときはポリドーム液を対空砲の弾頭に仕込んで打ち込むことに。
その後、タンカーの乗員が救出された事で、マリンゴン以下全機が攻撃を仕掛ける。
しかし、効果は無く不意に放たれたキノクラゲスの攻撃で、マリンゴンが撃墜。
変身するためであろうが、千葉隊員を強引に気絶させて脱出させる岬。手刀で気絶させて無理やり脱出させるとか、後でどう言い訳したんだ?
変身する直前、岬は海野隊長から言われた糾弾の言葉を思い出していたが、顔に出さずとも責任は感じていたのだな……。
マリンゴンの海への落下と同時に変身、現れるファイヤーマン。

 

光線を放つ以外は、触手付きの巨大キノコといった見た目のキノクラゲス。
戦闘が独り芝居みたいな感じではなく、ちゃんと戦っているように見えるのが凄いと思う。見せ方の問題なのだろうか?

 

シーマリン内で岬の捜索を指示する海野隊長と、ポリドーム液の準備完了を報告する水島隊員。
ファイヤーマンのカラーシグナルが鳴り始める。
シーマリンからポリドーム液を仕込んだミサイルを発射する千葉隊員。
ダメージを負い石油を流すキノクラゲスに、ファイヤーフラッシュでとどめをさすファイヤーマン。

 

変身を解除し、シーマリンの千葉隊員から腹パンで手荒い歓迎を受ける岬。
潜行するシーマリン号で第7話終了。

 

感想
宇宙からやってきた未知の生物と、その研究に執心する研究者といういかにも危険そうな組み合わせだが、結局1番恐ろしいのは人の心のように感じてしまう。ただ、そんな危険な心理を描いているからこそ、岬の責任感も際立つのかもしれないが。

ファイヤーマン 第6話 「遊星ゴメロスの秘密」

ファイヤーマン 第6話 「遊星ゴメロスの秘密」
冒頭からいじける少年の描写でスタート。SAF基地の見学でも頼みに来たのだろうか?
少年を納得させるため、戦闘機の模型を渡すマリちゃん。岬にも説得され、今度は本当に見せると少年と約束する岬。
「じゃあ、これもらってやるよ!!」と若干生意気な口調で模型を受け取り、少年が去ろうとした時、空が突如真っ暗に!!

 

SAF基地内、岬が突如空が真っ暗になった事を海野隊長に報告するが、各地から報告が入っているらしい。
突然の闇が去ると、空も地上も不思議な色の世界に!!
ナレーションいわく数千年前、地球が遊星と衝突寸前の状態になり、その直後大津波が起き、竜巻が起こり、落雷が続発したのだとか。
電話を切った岬いわく、津波が発生したらしい。引力のバランスが崩れ始めたんだと、海野隊長。
同じく電話で対応していた水島隊員いわく、ビルが浮き上がった地域もあるらしい。あの遊星が引力の方向をコントロールしているのだという。
マリちゃんが中央天文台の発表を読み上げる。謎の遊星は「ゴメロス」と命名されたらしい。
こりゃ、まずいと水島隊員。コンピューターのデータによると、ゴメロスが地球の惑星になる可能性は86.99%だという。その場合、地球の潮流も気象もめちゃくちゃになるとか。
電話に出ようとした水島隊員を無視して、電話に出るマリちゃん。水島隊員は割と抜けている描写がある気がする。
遊星ゴメロスから落ちてきたと思われる隕石が発見されたらしい。

 

隕石の採取に向かう岬と水島。
普通の隕石ではなく、生き物みたいな筋が何本もあるようだ。
マリンカーに乗り込もうとすると、通信が。遊星ゴメロスが太陽と地球の中間点に入ってきたと海野隊長。
突如周囲が暗くなり、謎の音が響き渡る。

 

SAF基地では東京湾から相模湾にかけて、海面の水位が急激に下がり始めている、黒潮の流れが停止したとの事。
対応策は無いとはいえ、警察も防衛隊も全てSAFの指揮下になる事に。

 

水島隊員の指示で宇宙開発センターは、遊星ゴメロスに無人観測ロケットを打ち込むことに。
マリちゃんが観測されるゴメロスの環境を読み上げるが、水島博士いわく地球に近いとの事。
ゴメロスに無人観測ロケットが飲み込まれ、観測データの紙も切れてしまう。
千葉隊員が開発したマリンZなら、ゴメロスを爆破できるかもしれないという話に。海野隊長は、「宇宙空間の構造が変わってしまうかもわからん」と却下。一体、どんな破壊力の兵器を作ったのか、千葉隊員。
結局もう1つの案である、ゴメロスに推進ロケットをつけて、地球の引力圏外に運び出す案が採用される事に。

 

採取した隕石を分析する岬。
隕石ではない、一種の細胞らしい。クラゲの細胞に似ているのだとか。
遊星ゴメロスに住んでいた生き物、生き物の一種という仮説が立てられる。

 

ここでナレーションが入るが、隕石は遊星ゴメロスの一部らしい。
ゴメロスの表面に現れた宇宙恐竜スペーザーが、毒ガスを吐き出す描写で前半パート終了。

 

SAF基地に車を停車させる、謎の青年登場。
SAF基地内、寝不足からか大口を開けて欠伸をする岬。妙に人間臭くて、好きな描写。
会話している岬とマリちゃんの前に、先程の青年登場。
青年はSAFのデータや設備に意見を述べていくが、岬に一本背負いで投げ飛ばされた後、青年がグリーン47号を開発した宇宙開発センターの人間、竹原さんである事が判明する。
ゴメロスに向かう前の会話で、「この仕事が終わったら、田舎に帰ってみるかな」と明らかにフラグ的な台詞を言ってしまう竹原。
岬も竹原に出身地が東京か聞かれるが、当然アバン大陸の人間なので目線を合わせず答える岬。
田舎への帰省に岬を誘う竹原だが、初対面時はともかくかなり相性がよかったのかもしれない。
その後、竹原のガム?のような物を貰う岬だが、よっぽど酸っぱい味でもしたのかヒーローとは思えない表情になっている。ハヤタに近い完璧超人っぽいイメージの岬だからこそ、このような描写は逆に新鮮。

 

遂にゴメロスの調査に向かう事になる隊員達。
海野隊長いわく、竹原はこの任務完了後正式にSAF隊員になってもらうつもりだったらしい。
フラグ的な台詞が多すぎて、この時点から嫌な予感しかしない。
積み込んだ荷物の重量制限で、調査に向かうのは水島隊員、千葉隊員、竹原の3名。岬は残る事に。

 

マリンゴンが遊星ゴメロスを発見し、着陸する事に。
だが、突如遊星ゴメロスから出現した触手にマリンゴンは絡めとられる事に。
外に出てマリンゴンの触手を攻撃する3人に、ゴメロスの触手が襲い掛かる。
千葉隊員は逃れる事が出来たが、竹原はゴメロスの地面に吸い込まれてしまう。
ゴメロスに響く必死の叫び声が少々怖い。

 

マリンゴンに戻ってSAF基地に竹原の死を報告する千葉隊員と水島隊員。
スペーザーとマリンゴンに絡みつく触手で脱出手段が無くなってしまう。

 

ゴメロスをロケットで宇宙空間に運び出す事が出来なくなり、岬とマリちゃんにマリンZを打ち込もうと言う海野隊長。
この時、海野隊長は岬を見てうなずいているが、岬がファイヤーマンだと気づいているのだろうか? だとしても、少々早すぎる気もするが。
その後、海辺を走りながらファイヤーマンに変身する岬。
ファイヤーマンは初代ウルトラマンと違い、ノーリスクでテレポート能力(ファイヤーテレポート)を使用できるらしい。初代ウルトラマンが使うと命を縮めるほどハイリスクな能力なのに。
ファイヤーテレポートで遊星ゴメロスに向かうファイヤーマン。
マリンゴンに絡みついていた触手を引きちぎりマリンゴンが上昇するが、そこに宇宙恐竜スペーザー登場。
ファイヤーマンがスペーザーとの格闘に入るが、ゴメロスの触手とスペーザーの赤い毒ガスで苦戦。
マリンゴンがゴメロスの心臓部と思われる発光体を攻撃した事で、ファイヤーマンを拘束していた触手が引く。その後、ファイヤーストップでスペーザーの動きを止め、ファイヤーフラッシュで粉砕して勝利。
再度、ファイヤーテレポートで帰還するファイヤーマン。

 

その後、遊星ゴメロスが自らの意思で地球の軌道から外れていったとナレーションの説明。

 

海辺で小石を積み上げた竹原の墓を前にする岬。
1人の人間の墓がこんな粗末な物でよいのか疑問はあるが。
SAFの挑戦は続く。謎の遊星ゴメロスに殺された、1人の若い科学者の死を無駄にしないためにも。
ナレーションのほろ苦さを感じさせる言葉と共に、第6話終了。

 

感想
部分部分で岬の人間臭い所が見れたのが良かった。隊長が岬を見てうなずいたのは、やはり岬=ファイヤーマンだと感づいていたからなのかが気になる。確定描写が無いため断言はできないが……。今回登場したスペーザーは別名宇宙恐竜だが、例の最強怪獣との関連性があるのかが気になる。今作のゲストキャラである竹原だが、謎の解明にはやはりどこかで犠牲が出ているのだなと思うと、今回の話は何か切ないものを感じてしまった。

ファイヤーマン 第5話 「ジュラ紀へ落ちた少年」

ファイヤーマン 第5話  「ジュラ紀へ落ちた少年」
マリンカーを運転している岬、助手席にいるマリちゃん、スモック現象による汚染列島日本のニュースが流れる中、第5話スタート。
マリちゃん曰く、東都大学の地震研究所では二年前に調査していたとの事。結局何も分からなかったらしい。最初の発生は6年前だという。
オレンジ色の水が岩を流れる描写の後、地震発生。
マリンカーを停める岬。マリンカーのレーザー砲で地震の落石で落ちてきた岩を破壊する。

 

謎の地震について議論するSAF。同じ震源地で、とある山の地下8キロらしい。その震源地一帯の山を調査する事になるSAFだが、水島隊員が例の岩を流れるオレンジ色の水を見つける。
地震が一度発生した後、大きなつくしのような植物を持った少年登場。棒読みの演技で少年に調査場所へ近づかないよう忠告するマリちゃんと、あまり演技が上手いように見えない少年。
そんな中、少年の持っている植物が岬の目に留まる。岬がそれをどうしたのか聞くと、植物採取で来て見つけたと少年。図鑑に出ているジュラ紀の植物みたいと少年は言うが、岬は本当にジュラ紀の植物かもしれないと話す。
これあげるよ、と少年。秘密の場所へ行けば、このような植物が沢山あるのだとか。そこへ案内してくれるよう頼む岬と、承諾する少年を前に、マリちゃんが呼び止める。
「ちょっとだけいいだろ、頼むよ」と笑顔で頼む岬。堅物なのではなく、岬は意外とノリもいい主人公なのかもしれない。あいかわらず、棒読みの演技で呆れ顔をするマリちゃん。
少年の案内した先には例の植物が確かにあった。植物へ近づこうとした時、突如二人の足元が崩れ、二人共地下空間へ落下。気絶していた少年を起こすと、岬は少年に背を向け「さあ、来い!!」と一言。自分で歩けると言う少年とのやり取りを見ていると、岬は子供好きなのかもしれない。
歩き出した二人。転びそうになる少年を岬が支えるシーンがあるが、声だけの演技である少年より岬の方が転びそうだ。
少し歩いた所で、更に地下へ滑り落ちる二人。滑り落ちた先は崖のようになっていて、二人共植物に掴まりながらなんとか耐える。
そこはジュラ紀のような空間が広がっていた。少年を励ます岬は、ファイヤースティックを崖下に落としてしまう。結構な大きさだが、一体どこに携帯していたんだ?
怯える少年と必死に励ます岬。

 

SAF本部に岬がいなくなった事を報告するマリちゃん。
マリンカーで急行する海野隊長。「岬の事だ。今に涼しい顔で現れるさ」と余裕の海野隊長だが、ウルトラシリーズの主人公のような不死身的なイメージはまだ固まっていないと思うが……。
海野隊長にオレンジ色の水について報告する水島隊員。この水が流れている所は、地面がボロボロらしい。調査を海野隊長達にまかせて、水島隊員はオレンジ色の水を分析する事に。
特に有毒な物は無いらしい。温度を上げると、なんらかのガスが発生するが?

 

岬の捜索を続けるマリちゃんと海野隊長だが、マリちゃんが地下空間へ落下し気絶してしまう。
水島隊員がオレンジ色の水について海野隊長に報告するが、調査場所は非常に危険らしい。海野隊長が千葉隊員へ指示し、モグリアンで岬、少年、マリちゃんを救出する事に。
意識を取り戻したマリちゃんが地下空間に戸惑う演技があるが、どうにも棒読み感が……。少し進んだ所で更に地下へ滑り落ちてしまい、岬と少年のいる場所で合流する事に。
岬の指示でトランシーバーのスイッチを入れ、発信するマリちゃん。

 

トランシーバーの発信音に気づいた千葉隊員と海野隊長が、モグリアンで三人の救出に向かう。
唐突に三人のいる場所に怪獣出現。岬が崖から滑り落ち、気絶してしまう。ナレーションのげきを再度受け、気絶から目覚め変身する岬。
怪獣とファイヤーマンが格闘する中、モグリアンが地底空間に到達。海野隊長と千葉隊員がザイルを投げ、マリちゃんと少年を救出する。

 

怪獣の噛み付き攻撃や尻尾の巻き付き攻撃で苦戦するファイヤーマン。
岬を助けるよう懇願するマリちゃんと少年。少年の演技が少々わざとらしい。ファイヤーマンを援護して、怪獣を倒してから岬を救出することに。
怪獣がモグリアンのレーザーで怯んだ所で、ファイヤーフラッシュで怪獣の頭を吹っ飛ばす事で勝利!! 中々、残酷な殺し方にも見える……。
それなりに苦戦していたようにも見えるが、地味にカラーシグナルが点滅していない。

 

その後、岬を救出しモグリアンに戻る一行。泣きつく少年とのやり取りを見ていると、やはり岬は子供好きなのかもしれない。
地上の道路が陥没する中、掘り進むモグリアン。
ジュラ紀を押しつぶした陥没を最後に、続発していた地震は止まったらしい。

 

オレンジ色の水が発生するガスは、発生し続けていたら地球は内部からボロボロになっていたらしい。ジュラザウルスもガスの発生による突然変異のすえ、巨大化したらしい。あのオレンジ色の水は、雨が運んできた大気汚染物質が濃縮されたものだとか。今回は一定温度以上になるとガスを発生させる水が、地熱が原因でガスが発生したという。

 

環境問題のテーマのラジオ放送が流れる中、少年を送り届ける岬。
ジュラザウルスをかわいそうという少年だが、水島隊員の先程の説明を少しでも理解できていたという事か? だったら、少し凄い気もする。
少年と別れた後、海野隊長から地震が発生したと連絡が入る。マリンカーに乗り込もうとする岬で第5話終了。

 

感想
地下空間に広がるジュラ紀というワクワクする描写と、岬の子供好きな一面が垣間見れて中々面白かった。汚染列島日本という表現に、何か時代を感じたが……。

ファイヤーマン 第4話 「インベーダーを撃滅せよ」

ファイヤーマン 第4話 「インベーダーを撃滅せよ」
前回の回想後、ファイヤーマンの新必殺技「ファイヤークロス」でステゴラスは海へ逃走。ファイヤーマンも変身を解除。
生き残りの宇宙人を見つけ出さない限り、ステゴラスはまた現れるという話に。前回の通信装置で逆探知できるかもしれないという話になるが、メトロール星人は通信装置を爆破。

 

場面は変わり、二人のメトロール星人が話している。怪しげな腕輪を装着してファイヤーマンとは何者かについて話しているが、SAFが作り出したアンドロイドという結論に落ち着いている。防衛組織側がヒーローの正体について議論するパターンならば見た事があるが、侵略者側がヒーローの正体について議論しているシーンは見た事が無い。しかも、全くの的外れ……。
ファイヤーマンがSAFのアンドロイドなら、SAFの組織を破壊するしかない。ファイヤーマンさえいなければ、ステゴラスは自由に暴れまわれるという事でSAF組織破壊のためにインベーダーは暗躍を始める。

 

岬がマンガン団塊の中から、ステゴラスの餌である裸子植物の種を発見。放射線を当てて発芽させ、生育する事でステゴラスをおびき寄せるために使うつもりらしい。
放射線を当てるのに宇宙生物研究所を使わせてもらうことになり、千葉隊員はシーマリン号の点検をする事に。
シーマリン号から千葉隊員と入れ違いに出てきた隊員の腕には、先程の怪しげな腕輪が……。
宇宙生物研究所に向かう岬のマリンカーには、爆破装置が取り付けられていた。車を停める岬。
一方、シーマリン号にも時限爆弾が仕掛けられており、その爆発で修理には最低三日かかるという。乗員の一人も行方不明らしい。
爆破装置を仕掛けられた岬が基地に戻り、マリンカーと先程の種の無事を報告する。
SAF基地に侵入したインベーダーを見つけ出す方法はないかとの話になるが、南米からの報告書によれば宇宙船の墜落地点に緑色の液体があり、細胞らしき物が発見されたという。
SAF基地で働いている人間は何千人もいる。外部から出入りする人間がほとんど。一人ひとりチェックするのは時間がかかる。

 

そのやり取りを見ていた岬は、SAF基地の外を歩いていた。岬曰く、奴らが人間の姿をしていても、この俺の耳をごまかす事は出来ないとの事。
ナレーション曰く、マグマの世界からやってきた岬には異常な聴覚がある。目を閉じ、耳をすませば、数百メートル先の人間の心臓の鼓動まで聞き取る事が出来るらしい。
見た目は普通の人間だが、岬もやはり普通の人間ではないのだな。
警備員らしき人間とすれ違った後、奴らがもしアメーバのような生物なら心臓の音も聞こえないかもしれないと考える岬。
その後、ガスボンベの周辺で怪しげな二人組を見つけ、岬は心臓の音を確認。心臓の音はせず、インベーダーである事が確定する。目からの光線で反撃してきたインベーダーを銃で倒した後、もう一人を追跡するが鉄を溶かす能力で鉄柵を溶かされ逃げられてしまう。
その後、先程銃で倒したインベーダーの元へ戻るが、アメーバ状になりながらもまだ生きている事に気づく岬。灯油らしき物を振りかけ、マッチで火をつける事でとどめをさすが、この時のインベーダーの悲鳴が少し怖い。

 

それから三日後、修復完了したシーマリン号はステゴラスの行方を求めて日本近海を徹底的に捜索するが、数日経っても発見できず。
その頃ステゴラスは、一万メートルを超す深海の岩棚の中で眠っていた。
逃亡したインベーダーの行方も発見できなかった。

 

岬がSAF基地に戻ると、マリちゃんがいい知らせがあると元気に報告。
千葉隊員がプレートにのっている一億数千万年前の植物を見せる。
岬が発見した裸子植物の種に放射線を当て、生育したらしい。
匂いは、マリちゃんいわく「ロマンチックな香り」。
海野隊長が瓶を一つ岬に渡し、岬がその匂いを嗅ぐと同じ匂いがする。合成したとの事。
ステゴラスをこの匂いを使って攻撃に有利な地点までおびき寄せて、撃滅するつもりだという。岬は難色を示しているが、結構優しいのか? 確かにステゴラスはインベーダーの都合に振り回されているが。
水島隊員が鼻の辺りを触りながら、コントロール装置を逆探知する方法を何とか考えようと一言。
その頃、ステゴラスをより狂暴化するためにコントロール装置を改良していたインベーダーは、暗躍を開始。強力な誘導電波でステゴラスが再び姿を現す。

 

ステゴラスの被害を受け、マリンゴンとマリンカーでSAF出動。
裸子植物の匂いをマリンゴンから散布するつもりだ。
ミサイル部隊の配置されている場所へ誘導するらしい。
岬は一人、インベーダー撃滅のためマリンゴンから降下する。

 

崖を上る岬に、ステゴラスが火炎放射。走る岬の背後からステゴラスが火炎放射しているのを見ると、かなり危険だと思う。
崖を上りながらコントロール装置を持つインベーダーを発見した岬は、吊り橋の上でインベーダーと格闘。命綱があるのかはわからないが、かなり危ないアクションだと思う。
その後、インベーダーを銃で倒した後、手りゅう弾のような物でとどめをさす岬。相変わらず、インベーダーの悲鳴が少し怖い。

 

暴れるステゴラスを見て、ステゴラスに取り付けられた誘導装置を外そうと変身する岬。ファイヤーマンとステゴラスの格闘が続く中、マリンゴンが匂いを散布するが効果無し。そんな中、水島隊員がコントロール装置の逆探知に成功したのか、持ち場を離れる。
格闘の中、ファイヤーマンが誘導装置を外しステゴラスは正気に戻るが、マリンゴンの散布する匂いに反応し、ミサイル部隊の配置場所へ向かう。
そんなステゴラスをファイヤーマンは庇い、海野隊長もステゴラスは正気に戻ったと攻撃中止を命令。
だが、生き残りのインベーダーが銃でファイヤーマンを背後から狙っていた。咄嗟に避けたファイヤーマンの背後にいたステゴラスに、攻撃が当たりステゴラスは死んでしまう。
水島隊員がそのインベーダーを撃滅し、ファイヤーマンはステゴラスの亡骸と共に海に消えていった。

 

その後、シーマリン号でステゴラスの亡骸を確認しようとするSAF隊員達に対し、それに反対する岬。そっとしておいてほしいという岬の意思を尊重してか、せめて花束の一つでも投げてやろうと海野隊長。
海に投げられた花束、潜行するシーマリン号の描写で第4話終了。

 

感想
ヒーローの正体について議論する侵略者、ヒーローの普通には無い特殊能力など所々見応えはあったと思う。ただ、やはり流れを考えると侵略者の都合に振り回され、あげく殺されてしまったステゴラスは少しかわいそうにも感じる。

ファイヤーマン 第3話 「謎の宇宙船」

ファイヤーマン 第3話 「謎の宇宙船」
出撃するマリンゴンの描写からスタート。
マリンゴンの調整飛行をしていたらしい。
千葉隊員とマリちゃんの通信。あまり道草しない方がいいとマリちゃん。まもなく、海野隊長が海洋開発センターの会議から戻るらしい。どうやら、ものすごく腹を立てて会議にのりこんでいったらしい。親父さんの雷が落ちるかもしれないぜ、と水島隊員。

 

SAF基地に戻る岬と千葉。
海野隊長が謎の石を見せる。隊員それぞれになんだと思うと聞いた後、マンガン団塊だと答える海野隊長。
5、6000mの海底にごろごろしている地域があるらしい。
水島隊員曰く、海洋開発センターの調査船が、この辺りの海底からマンガン団塊を発見して今度採取してきたらしい。
この団塊が集中している海底は2.6平方キロ辺り、一千万ドルの値打ちがあるとか。
各国がこの海底の資源を採取しようとしているらしいが、海野隊長は反対しているようだ。

 

このマンガン団塊は何万何千年前に、サメの歯やクジラの耳の骨を核にして海中のわずかな鉱物質が付着して出来上がったのだとか。いわば、地球の歴史そのものだという。
そんなマンガン団塊を海野隊長が「玉手箱」と表現していた頃、三陸半島上空においてパトロール中のS8号、S9号機が謎の飛行物体を発見した。
謎の飛行物体は、その船体の一部を破損したまま三陸半島の沖合いの海底に姿を消した。
調査に向かうシーマリン号。
後部が破損した宇宙船が見つかる。
SAFが予備調査を行った後、三陸半島の海岸に生き残りの宇宙人が上陸していた。

 

宇宙船の隕石によって破損した部分は、重要な所らしい。
原子力エンジンかもしれないとか。
生存者がいてエンジン部分の材料があれば、修理できるかもしれないのだという。
その材料に難しい名前が言い並べられているが、はっきり言って難しい。
地球上にごくわずかしかない「モリブジウム」という金属は、マンガン団塊の中に含まれている。

 

海洋開発センターの海底資源保管倉庫に向かう岬と千葉。
二人が向かった時は既に、マンガン団塊は持ち去られた後だった。
マンガン団塊を持ち去った人物を追跡すると、海に浮かぶ空っぽの船が。
その沖合いが例の宇宙船が沈んでいる場所。その場所まで何者かがマンガン団塊を運び、沈めたらしい。
突如、空っぽの船があった場所が爆発すると同時に、怪獣が出現した。

 

ジュラ紀に生きていたステゴラスという生物に似ているらしい。全長6mくらいの生物だったらしいが……。
海野隊長に連絡する岬。
マリちゃんと共に出撃する海野隊長。
海岸にいた親子3人を逃がす岬と千葉。
その後、なぜかステゴラスは海に戻っていった。

 

やってきたシーマリン号に乗り込む岬と千葉。
水中爆発は特殊エネルギー装置の爆発かもしれないと千葉隊員。
海野隊長は既にすべて推測していたらしい。
あの宇宙船には生存者がいた→奴らがエンジンを修理するためにマンガン団塊を運んだ→あの宇宙船の中にある小型の特殊エネルギー装置で溶解しようとして失敗→その時のショックでマンガン団塊に閉じ込められていた一億数千万年前のステゴラスの卵が孵化→特殊なエネルギーの影響で一瞬のうちに巨大化。
怪獣が現れるのに、ここまで理屈づけするのもあまり見た事が無いため逆に新鮮。
シーマリン号で潜行し、海底を捜索するが宇宙船の残骸もステゴラスの姿も発見できなかった。
かなりの放射能が測定されただけだが、宇宙人は死んだのか?

 

ステゴラスの性質や海底に卵があった経緯を推測するSAF隊員達。
地味すぎるがいかにも科学者らしいやり取り。
そこに三陸半島をパトロール中の警察官が海岸で不思議な装置を発見したと連絡が入る。
球状の通信装置のようだ。
そこに声が響く。言葉を換えて話しているらしい。
トロール星の惑星間飛行隊員と名乗っている。
ステゴラスの頭脳にコントロール装置を設置し、地球を壊滅させるつもりらしい。
冷静に言えば、ステゴラス一匹で地球を壊滅させるのは無理だと思うが……。

 

トロール星人に操られたステゴラスが姿を現す。
マリンゴンに乗ってマリちゃんが現場に急行する。
一旦着陸した後、岬も乗り込むがすぐに撃墜されてしまう。
マリちゃんを寝かせた後、ファイヤースティックを振り上げ変身しようとするが落ちてきた瓦礫で気絶。
炎の中、再度ナレーションのげきを受け変身する岬。
格闘の後カラーシグナルが鳴り始め、決着がつかないまま第3話終了。

 

感想
科学的な専門用語が多すぎる。実在するのかもわからないが、ひたすら地味な印象。